インフルエンザ診療マニュアル頒布のお知らせ

influ2018-2019

一般社団法人 日本臨床内科医会 会長 望月紘一

日本臨床内科医会は公益事業の一環としてインフルエンザ研究班を組織し、2000-2001年のインフルエンザシーズンからインフルエンザの基礎と臨床に関する研究を継続しています。開業医を中心とする全国各地の会員が参画しており、オンライン集計を活用することにより多施設共同研究を円滑に実施しています。その結果はインフルエンザ研究班によりまとめられ、その年のインフルエンザの流行状況、症状と合併症の特徴、迅速診断キットの有用性、そしてインフルエンザワクチンや抗インフルエンザ薬の有効性や安全性を報告してきました。また、それらをこのインフルエンザ診療マニュアルに掲載することにより、会員各位と情報を共有するとともに、基礎および臨床にわたるデータは複数の英文論文として公表され、その学術性は国内外で高く評価されています。
さて、季節性インフルエンザの流行は毎年異なった様相を呈するため、最新の情報をもとに流行するウイルスに応じた的確な診断と、合併症を含めた正確な治療が求められます。さらに、2020年の新型コロナウイルス感染症の国内での流行は、これからのインフルエンザ診療にも大きな影響を与えると思われ、最新の情報はさらに有用なものになるかと思われます。
2019-2020年シーズンはインフルエンザの流行は早期に始まったものの、新型コロナウイルス感染症の影響があったのかは明らかではありませんが、終息も早く例年に比べて患者数は大幅に少ない状況でした。型・亜型別ではほとんどがA型(H1N1pdm)で、A型(H3N2、香港型)は少なくB型はシーズン終盤に少数見られる程度でした。治療薬のうちバロキサビルは薬剤耐性について注目されましたが、H1N1pdmでは他の抗インフルエンザ薬よりウイルス残存率は低く、B型では他剤と大差がなかったという新たな知見が得られました。
現在、新型コロナウイルス感染症はパンデミックの状況にあり、特に今冬はインフルエンザと同時に流行する可能性があるため、その診断手技や治療法の選択は臨床医にとって極めて重要な課題です。その際、日本臨床内科医会が過去20年にわたり蓄積したインフルエンザに関する知識と経験が、必ずや大いに役立つことでしょう。実地臨床内科医が自ら集積したデータを基にこの難題を解決し、正確な診断によりインフルエンザや新型コロナウイルス感染症の重症化を防ぎ、その結果「患者さん」の健康を維持することにこのインフルエンザ診療マニュアルが寄与することを願っています。

ご希望の方には、一冊¥700(消費税別)で頒布しておりますので、ご連絡ください。

申込用紙はこちら