日本臨床内科医会

かかりつけ医のためのWEB講座

かかりつけ医のためのWEB講座

第2回(2021年12月)

動画の閲覧にはログインが必要です
ログイン

気管支喘息に対する吸入治療薬の進歩と使い方―特にトリプル製剤ICS/LAMA/LABAの適応と抗コリン薬の役割-

日本臨床内科医会 学術部呼吸器班 浅本 仁

気管支喘息に対する吸入治療薬は年々進歩している。従来のICS/LABAによってもコントロールが不十分な喘息の薬剤治療にムスカリン受容体拮抗薬が加わったトリプル製剤のSITT (Single inhaler triple therapy)によって激しい咳嗽や痰を伴う喘息をはじめウイルス感染などによるコリン作動性M2受容体機能不全に伴う増悪防止などへの有用性が認められる。SITTは3薬剤を一つのデバイスで吸入することでアドヒアランスが向上し、各薬剤の相乗効果もある。増悪が危惧される重症気管支喘息に対してトリプル製剤は生物学的治療に先立った使用も期待される。