日本臨床内科医会 - Japan Physicians Association

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生活習慣・健康状態・排尿障害の調査研究

人々の健康状態や成人病(老年病)といわれたものの多くに、日常の生活習慣が関連していることは内科診療担当者がひとしく思うことです。
日本臨床内科医会(日臨内)は内科診療の第一線を守っている医師の団体です。

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このたび診療に訪れる人たちについて健康状態と生活習慣に関する質問票に回答していただいて集計し、現状の実態を明らかにすることにしました。

日本臨床内科医会会員のうち約1,700 名の協力により、生活習慣・健康状態・排尿障害に関するアンケート3 万6,411 例が収集され、それらのうち40 歳未満など解析対象として不適切な症例を除いた3 万4,623例を対象に解析を行いました。

結果の一部をご紹介します。
腹囲の記載があった約1万5,000人分を分析したところ、腹囲が、メタボリックシンドロームの診断基準(男性85㌢以上、女性90㌢以上)を下回った人(腹囲正常者)は、男性41%、女性75%でした。

野菜を食べる量を、「ほとんど食べない」「普通に食べる」「毎食食べる」の3段階に分け、腹囲正常者の割合との相関を調べました。すると、男性の腹囲正常者は、「ほとんど食べない」「普通に食べる」「毎食食べる」の順で、31、40、45%と増加。女性の腹囲正常者も、71、74、76%となり、男女とも野菜の摂取量が多いほど、腹囲正常者が増えていました。

近年は高齢人口が増していますが、高齢になれば神経や筋肉の機能が低下します。したがって排尿障害も増すので、今回は排尿障害とくに過活動膀胱(OAB, overactive bladder)についても調査を行いました。過活動膀胱は15.5%と高頻度に認められ、年齢とともに増加する傾向が確認されました。過活動膀胱と診断される症例のうち約5 割強は排尿の問題を医師にも家族にも相談しておらず、日常診療においてアンケート用紙を活用する意義が確認できました。

過活動膀胱の発症には酸化ストレスの関与が考えられていますが、60歳未満で生活習慣病と過活動膀胱との間に関連が認められたことは、これを裏付ける結果と考えられました。
内科医も専門医との連携も含めて、過活動膀胱の診断・治療方針を熟知したうえで早期から対応していくことが求められます。